経営者が役員報酬を月100万円支給した場合の「手取り額」は?

【2021-2022年最新版】

事業を起こし会社を設立すると、会社から自分(経営者)へ役員報酬を支給することになります。

サラリーマンよりも将来の見通しが立てにくい経営者。

できるだけ高めの報酬を設定し、生活基盤も安定させておきたいところです。

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役員報酬の手取り額を計算

そこで問題になるのが、「税金」と「社会保険料」です。

報酬を上げれば上げるほど、負担も増えていく「税金」と「社会保険料」ですが、ここでは役員報酬を月額100万円支給した場合の負担額、手取り金額を見てみます。

※40歳以上で扶養親族等がいない場合の試算です。地域や健康保険の種類などによって変動があります。

※現行、厚生年金は月額報酬65万円で上限に達するため、給与に対する社会保険料のパーセンテージは一般的な数値よりも小さく出ています。

 

【月額】

役員報酬  1,000,000

 

健康保険料  59,241

厚生年金   59,475

 

社会保険料合計 118,716 (11.9%)

 

所得税  105,345 (10.5%)

住民税  67,900 (6.8%)

 

税金・社保負担合計 291,961(29.2%)

 

手取り額  708,039 (70.8%)

 

※カッコ内は給与額面に対する割合です。

 月額100万円の給与だったとしても、手取りは約70万円になってしまう計算です。

 

【年間では】

役員報酬 12,000,000

 

社保合計 1,424,592

 

税金合計 2,077,800

 

手取り額 8,497,608 (70.8%)

 

会社負担の社会保険料 1,424,592

(税効果×70%とすると997,214)

 

個人負担と会社負担を合計すると、税金と社会保険料で実質年間4,499,606円の負担が発生します。

報酬1,200万円に対する負担割合は「37.5%」です。

社長としては、社会保険料の会社負担額も、自分が払っているのと同じ事ですから、これを合算すると負担感は非常に大きいです。

 

また、給与年収1,200万円規模以上の層に対する課税の強化は、近年集中的に進められてきました。

給与所得控除の上限額もどんどん引き下げられ、現在では年収850万円で原則上限に達します。

また「配偶者控除」についても、近年の改正により年収1,195万円超で控除額が原則ゼロになってしまいました。

 

様々な手当や給付金も所得制限で除外されるものが多くなってきており、社会を支えているはずのこの層の方々への負担の集中は、問題が大きいように感じます。

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お金を残す「賢い節税」対策が大事

そもそも1200万円もの役員報酬を支給すること自体、大変なことです。

毎期継続していける自信などとても持てないかもしれません。

 

そんな中支給した役員報酬にこれほどの額の負担が加わると、モチベーションにも影響しかねません。

 

そこで考えるのが、「賢い節税」対策です。

 

実質的には1,200万円規模の報酬を維持しながら、課税される所得を減らしていく対策です。

 

  • 小規模企業共済
  • 確定拠出年金(iDeCo)
  • 社宅制度
  • 出張旅費規程  など

 

これらを状況に応じて最適に組み合わせていくことにより、税金と社会保険料などの負担を大きく軽減させられる場合があります。

 

一度仕組みを作ってしまえば、後はほとんど手間はかからず、年1回程度金額や方向性を確認するぐらいでも十分です。

 

まずは黒字経営を目指すこと。そして役員報酬や従業員給与も上げれる強い会社を作ること。

そして次は、このような「お金の残る」税金対策の実施をサポートしていくことが、税理士の大きな役割のひとつだと思います。

 

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