事業で得た利益をどう使えばいいのか?改めて考えてみると、難しい問題です。
・ギリギリまで役員報酬で出してしまう。
・従業員に還元する。
・節税対策に勤しむ。
・内部留保する。
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税理士として経営者の方とお話をしていると、人それぞれ考え方はとても異なります。
何が何でも節税したいと考える経営者。
細かい対策は不要と考える経営者。
お金を残して強い会社を作るためには、キャッシュが流出するだけの「浪費と税金」をできるだけ少なくして、その分を「貯蓄と投資」に回していくという考え方がポイントになります。
「投資」というのは、設備投資はもちろんですが、より幅広く、会社を強くするための活動全般と考えましょう。
給料をアップして頑張っている社員に報いることも、人に対する「投資」になります。
新商品や新サービスの開発、サービスの質を上げるために研修や教育を行うことも「投資」でしょう。
5年~10年先にも会社が存続していけるために、利益の出ている間に行う先行投資は極めて重要です。
ただし、ここで注意したいのは、投資と浪費は紙一重であるという点です。
「これは会社を伸ばす投資だ」と思っていた支出が実は単なる浪費であった、ということもあるため注意が必要です。
例えば決算対策ということで年度末に急きょ企画した社員旅行。社員も薄々税金対策であることに気づいています。
社員を喜ばせて気持ち良く働いてもらおう、という狙いが外れて、社員の気持ちは離れ、ストレスにしかならなかった。これでは「投資」と言えませんよね。
会社の粗利益の配分先として下図をイメージしてください。
「浪費と税金」を減らして「貯蓄と投資」に回す。
シンプルなようで、できている会社は一握りしかありません。これを継続できれば、時代の変化に負けない強い会社に生まれ変わるはずです。

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