
昨日(2014年4月13日)、大阪のフェスティバルホールにて、デイヴィット・ジンマン指揮チューリッヒ・トーンハレ管弦楽団の公演を聴いてきました。
曲目は、
ベートーヴェン ヴァイオリン協奏曲
ブラームス 交響曲第1番
クレーメルのヴァイオリン
ヴァイオリンは、ギドン・クレーメルです。
今回の演奏会に行こうと思ったきっかけは、もちろん海外の一流オケが大阪に来る!ということもありますが、ヴァイオリンがクレーメルだったことです。
クレーメルの生演奏を聴くのは今回2回目。
初めて聴いたのは、もう6年ぐらい前。ピアニスト、クリスチャン・ツィメルマンとのスーパーデュオで、ブラームスのヴァイオリンソナタの演奏でした。
その時は、正直ツィメルマンが聴きたくて参加したのですが、聴いてみれば完全にクレーメルのヴァイオリンの音色の虜になってしまいました。
とてもとても優しく渋い音色で、ツィメルマンのピアノと完全に調和していました。
クレーメルは、よく「鬼才」と表現され、そういうイメージから、ツィメルマン(こちらも孤高の天才)とうまく折り合うのかな、という心配があったのですが、そんな心配は一切無用でした。
そして今回も。
クレーメルは始めからオケと一体化し、見事なハーモニーを奏でていました。
カデンツァは独創的で、私などの理解を超える範疇の演奏でしたが、オケに戻るときにはきっちり呼吸はそろっていました。
こんな素晴らしい音楽を、生身の人間が奏でていると思うと、本当に鳥肌が立つ思いです。人類の宝ですよね。そしてこのような音楽を残してくれた大音楽家の方々・・・
現代の、しかもここ大阪でこんな音楽が聴けることが本当に幸せです。
ちなみに現在のクレーメル愛用のヴァイオリンは1641年製!(ニコロ・アマティ)だそうです。
ジンマンとチューリッヒ・トーンハレ
そして、ブラームスの交響曲第1番。
私はクラシックにはまってからまだ8年ぐらいですが、今回のジンマン×チューリッヒ・トーンハレのブラームス、今までのベスト3に入りそうな素晴らしい演奏でした。
ヴァイオリンの響きの美しさが半端ではありません。
コンマスの方(ドイツ人と日本人のハーフ?)、身長2mぐらいありそうでしたが、ソロパートの音色も含めて最高でした。
こんな素晴らしい演奏だったわけですが、ジンマンの音楽監督は今年(2014年)で終わりだそうです。もともとは2010年までだったところ、オケ側の強い要望で2014年まで延長されたとのことです。日本公演もこれで最後ということですね。
クラシックファン歴の浅い私は、ジンマンもチューリッヒ・トーンハレも恥ずかしながら今までよく知らなかったのですが、世界には本当に多くの素晴らしいオケ、指揮者がいるのだな、とつくづく思います。