建設業の消費税の簡易課税。事業区分の判定方法(3種or4種)

事業を継続していく中で負担感の重いのが消費税の納税です。

 

その消費税の納税額の計算方法として「簡易課税精度」があり、業種によって計算率が異なりますが、建設業の場合は少し注意が必要です。

 

業種の分類上は「建設業」であっても、簡易課税の計算上では内容により第3種になる場合と第4種になる場合があります。

 

その判定方法と注意点をまとめてみました。

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建設業の事業区分は原則第3種

本来事業者が納める消費税は、次の通り計算します。

 

◆売上に係る消費税額-仕入や経費に係る消費税額=納付する消費税額

 

一方、今回のテーマである「簡易課税」が適用される場合、

 

◆売上に係る消費税額-みなし仕入率=納付する消費税額

 

という計算になり、このみなし仕入率というものが、営む業種によって次の通り決まっています。

 

【みなし仕入率】

 第一種事業(卸売業)90%

 第二種事業(小売業)80%

 第三種事業(建設業・製造業等)70%

 第四種事業(その他の事業)60%

 第五種事業(サービス業等)50%

 第六種事業(不動産業)40%

 

この事業区分が決まれば、細かい仕入や経費に係る消費税額を計算しなくても、課税売上高とみなし仕入率だけで納める消費税額を計算することができます。

 

ただしこの制度の適用には、2期前の課税売上高が5,000万円以下の小規模事業者で、年度開始前にあらかじめ届け出を出しているなどの条件があります。

 

そして建設業は、上記のとおり「第三種事業」に該当します。

 

建設業であれば、たとえ請け負った工事を自社で行わず、下請業者に丸投げしている場合であっても第3種となります。

 

これで話が終われば簡単なのですが、この「第三種事業」には但し書きがあり、

【加工賃その他これに類する料金を対価とする役務の提供を除きます】という条件が付されています。

建設資材の無償提供を受ける場合は第4種

その第三種事業から除かれる代表ケースがこちらです。

 

建設工事の下請けを行っている場合、元請け会社から建設資材の無償支給を受ける条件になっていることがあると思います。

 

一人親方などで、元請業者の工事に参加する場合などはこの形が多いと思います。

 

この場合、自分が行っているのは「役務の提供」ですから、事業区分は第3種には該当せず、その代わりに第4種に分類されることになります。

 

判断のポイントとしては、資材を自己負担で調達しているかどうかであり、具体的には次の通りになります。

 

・主要な建設資材を自己調達して行う場合・・・第3種

 

・主要な建設資材を元請から有償支給を受ける場合・・・第3種

 

・主要な建設資材を元請から無償支給を受ける場合・・・第4種

 

また、釘・工具・接着剤などの補助的な資材を自己調達していても、それらは判定基準にならず、あくまで主要な資材の負担で判定します。

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とび工事・解体工事・足場の組立などは第4種

とび工事や解体工事、足場の組立などは、建設業ではありますが、「モノを作って引き渡す」という性質ではなく、基本的に「役務の提供」であるため、第4種に区分されることになります。

 

これらは資材を自己調達していたとしても、最終的にモノを引き渡すわけではないので、第4種となります。

 

※ただし解体工事と建築工事を合わせて行い、一括して工事代金を請求する場合、一連の建築工事として第3種に区分することになります。

資材の有償支給を受ける場合の注意点

最後にひとつ補足します。

 

主要な建設資材を元請から有償支給を受ける場合、第3種に区分されることになりますが、その資材の代金は工事代金から控除(相殺)される場合があると思います。

 

この場合、簡易課税で消費税額を計算する場合の売上高は、資材費を控除する前の全体の工事代金となるので注意が必要です。

 

例えば、

・工事請負代金 1,000,000円

・資材代    △200,000円

・差引支払額   800,000円

 

このような場合、消費税の課税売上高になるのは入金額の800,000円ではなく、工事請負代金の1,000,000円になります。

 

※次のような仕訳が必要になります。

 現預金 80万 / 売上高 100万

 仕入高 20万

 

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